北ヤテピャン山脈。さきほどのタマサレイパゴダがあった南ヤテピャン山脈とは200mほど離れていて、間には川がある。
だが乾季で水が涸れきっており、川底を走って渡ることができた。
さて、次に目指していたパゴダというのがコレ!
ミャンマーに行ったことがある人ならわかると思うが、こんな小さなパゴダにいちいち参詣するなんて正気の沙汰ではない。
だが、なんだろう、参詣したほうがいいような気がするのだ。
それにしてもここ、本当に寺なんだろうか?
工務店の資材置き場にしか見えないんだけど。
でもパゴダへ登るにはここを進んでいくしかなさそうだ。
境内に入ると、手作り感あふれる仏殿があった。
やっぱりここが寺なのだ。
一坪くらいしかない小屋で、供物などは小屋の前の露天にゴザを敷いて並べている。
ものすごい質素な寺だ。いままでに訪れたお寺の中で最も質素なお寺ではないか。
ここの建物はもしかして僧房?つまりお坊さんが寝起きする場所。
壁はなくカーテンだけ。夜はゴザを敷いて寝て、昼は片づけて居間として使っているのではないか。
境内にはほかに井戸がある。
食事は地面の上でしているようだ。
残念ながらお坊さんには出会わなかった。
境内の奥へ進んでいくと裏山へ登る石段があった。
この先にパゴダがあるのだろう。
迷わず、登る。
照りつける日差しの下、意識が遠のきそうな暑さ。わずかな登りでも汗だくになるのは確実だ。少しでも躊躇したら登れない。
あまり管理ができていないようで、石段には植物が繁茂し、なかば藪漕ぎのような状態になってくる。
パゴダの少し手前に石段から外れて踏み分け道があった。
怪しい、きっと何かある!
案の定、洞窟があった。
入口は狭いが少しは中に入れそう。
汗でシャツもズボンもジットリしており、少しでも地面や岩にくっつこうものなら砂まみれになる。手のひらだけを地面につけてなんとかカラダを浮かせて潜り込んでみた。
洞内に仏像などはなく、ほぼ自然の状態の鍾乳洞で二次生成物もわずかに見られる。
10mくらいは簡単に進めた。その先も狭い穴が続いていて、砂まみれになる覚悟ならばもう少し奥まで探検できそう。
もちろん、入らないけど。
洞内は風もなくここまでの登りの汗がアゴからしたたる状態なのだ。
洞窟を出て少し登ると、白いパゴダに到着。
これは藪じゃなくて道だから!
パゴダは、まあ、どうという事はないシンプルな構造。
パゴダの先にもまだ藪漕ぎで進める道があったので少し登ってみたが行き止まりになっていた。
日なただが少し風があるだけましなのでしばらくパゴダの基壇で汗が引くまで休息。
パアンではこんな質素なお寺にも鍾乳洞があるのだ。おそらく鍾乳洞があったからここに寺ができたのだろう。
鍾乳洞を期待してこの寺に来たわけではなかったが、裏山へ登ってみてよかった。
(2017年01月08日訪問)
新版 CD BOOK はじめてのミャンマー語 (アスカカルチャー)
単行本(ソフトカバー) – 2014/6/19
チェリー・マーラー・トゥィン (著)
amazon.co.jp