タイヤチョータンパゴダ

なだらかか丘陵にパゴダが立ち並ぶ。

(ミャンマーカレン州パアン)

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石灰工場をあとにして、きょうの最終目的地、丘陵地帯に立ち並ぶパゴダを目指す。パアン市の方向から来ると、寺の参道が丘陵の反対側になるため、見えていてもなかなかパゴダに近づけない。

この丘陵は10kmほどの長さのある山体でパアン郡区で最大の丘陵である。名前は仮称ナウタニェ丘陵。あるいはパゴダの名前からするとタイヤチョー山かもしれない。

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これまでカレン州で見てきた山寺の多くが、石灰岩が切り立った険しい山に建てられてた。このように緩やかな丘陵にパゴダがある場所は少数派だ。

丘陵上はほとんどが未開(あるいは二次林?)のようだ。水が得にくいからだろうか、村や道路などもあまり見当たらない。

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丘陵のふもとを巻くように走り、やっと寺の参道へたどり着いた。3kmほどつづく、ほぼ直線の参道だ。

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寺の付近まで寄せていく。斜面にいくつものパゴダが並んでいるが、まだ作りかけのパゴダも見える。

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寺の入口には石段の回廊があった。

ここから見た限りでは大した段数もないので気軽に登れそう。

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石段は出来立て、というか仕上げが終わっていない。

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石段を登りきると、回廊は左に直角に曲がるが、その先はまだ作っている最中だった。

「こっちは通れないから、右のほうへ行ってくれ」

というようなことを言われた。

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その右のほうの通路をたどる。

途中にはちょろちょろとした沢水があった。ゴミなどがちらかっているから見た目がよくないが、この沢水をうまく使って庭園を造ったら、かなりいい感じになりそう。

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だんだん通路が荒れてきた。これで合ってるのか。

小さなナッの祠があった。

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祠の内部。

バナナとココヤシが奉納されているのを除けば、日本の神道にもとづく屋敷神や鎮守社などの祠と近い感じがする。

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しばらく登ると純白のパゴダがあった。

ふもとからいくつも見えたパゴダのひとつなのだろう。ルートは大丈夫そうだ。

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僧房に到着。

あれ? 車がある。

どうやら別の道を通ってここまで四輪車で登ってくる道があるようなのだ。

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斜面を利用して作られた階段状の僧房。

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その僧房の背後には舟の形をしたパゴダがある。

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僧房の周辺は建設用の資材置き場になっていた。

寺というより工事現場という感じだ。来るのがちょっと早すぎた。

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レンガを積んでこんな風にパゴダの形を作っていくんだな。

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いくつもあるパゴダひとつひとつへ登る道があるわけではない。

このようにパゴダが山に点在している寺では、小さなパゴダは庭園の庭石のような扱いであり、わざわざ近くまで行く必要はないし、行くこともできない。

それでも比較的近づきやすいパゴダがあったので、その基礎のタタキの部分まで登ってみた。

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地球型パゴダが右手に見える。

下写真中央に建物の基礎が見えるが、参道の回廊の位置から推測するに、この堂が寺のメインの講堂になっていくのではないかと思われる。

ここからは北側のラインブエ街道方面の田園地帯が見渡せる。中央に見える山はラッカミ山。2年前、あの山の中腹からこのパゴダを眺めたのと逆の視線でいまラッカミ山を眺めている。

着々とカレン州の寺院を制覇しつつあるな。

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(2017年01月07日訪問)