田熊八幡神社

回り舞台がある歌舞伎舞台がある。

(岡山県津山市田熊)

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津山市の東部にある神社、田熊八幡神社。

ここには歌舞伎舞台があるというので行ってみた。

入口は急なスロープ。

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その斜度は常軌を逸していて、途中からは危険なんじゃないかというくらいの急坂になっている。

本来なら石段になるべきような道がコンクリで舗装されている。しかも途中に半端に石段があるので、車で入ることもできない。

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急坂をのぼりつめてやっと境内に到着。

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あれっ? 歌舞伎舞台が修理中じゃん・・・残念。

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拝殿は開放的な作り。

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本殿は檜皮葺きの春日造り。

案内板には1664年に建てられたとあるが、もうちょっと新しそうに見えた。

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拝殿の左側には神庫。

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歌舞伎舞台は拝殿の右側にある。

境内全体が観覧席となるのであろう。

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せっかくなので、中を見せてもらおう。建物は柱梁を残して解体されてしまっている。明治四年に作られた建物だという。

ここは「奈落(ならく)」。つまり地下室である。

一般的には、回り舞台を押すための作業場にあたるが、この建物にかぎっては楽屋があったのではないかと思う。

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舞台の床面。

中央に見えるホイールの上に載った丸い床が回転する。この床を「盆」といい、場面転換のとき180度回転させて背面に準備した舞台装置と瞬時に入れ替えるのだ。

いま見えている円形の部材はレールであって、床はその上に載るようだ。だとすると構造上スポークが邪魔になり地下で束柱を押せないので、床上で大道具などを押して回転させるのかもしれない。

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小屋から見おろした様子。

この歌舞伎舞台には、太夫座(たゆうざ)といってオーケストラピット的な部屋が付属しているそうだが、確認はできなかった。

(2003年04月29日訪問)