誉田の揚水水車跡

痕跡が2箇所残っていたが、たぶん使われていない。

(岡山県岡山市中区祇園)

以前にこのエリアを訪れたとき、金山寺法界院浄土寺という順番に寺々を巡った。今回もほぼそのときとほぼ同じルートを走っている。

今回、細い道から県道へ出ようとして交差点で曲がる方向を間違えた。それまで「この道は前回も通ったな」と気付いていたのだが、道を間違えた瞬間、前回も同じ交差点で曲がる方向を間違えたという記憶がよみがえった。

私はどちらかといえば地図感覚はいいほうだと思うのだが、同じ場所で2回間違うというのは、よほど相性が悪い交差点なのだろう。

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目的地の誉田地区は、浄土寺がある場所のすぐ近くだった。本当に効率悪いなあ。

この用水はすぐ上流の旭川の堰から取水して、旭川東岸を潤す祇園用水という水系のひとつだ。

目星を付けていた場所に入ってみると、水車を取り付けると思われるフレームはすぐに見つかった。

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なんの予備知識もなければ水路に単管が渡してあるだけにしか見えない。

だがよく見ると、田んぼに水を送るパイプが埋設されていることから、これが揚水水車のフレームであることがわかる。

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しばらく用水に沿って歩いてみた。

水神と思われる祠がある。

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この界隈はちょっと風情のある場所だ。

立派な門のある農家。

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この農家のすぐ下流にも水車を取り付けたと思われる跡があった。

このエリアで確認できたのは、2件だけであった。

2件のフレームは、軸受けなどがすでに無くなっており、シーズンになっても水車が設置されるかどうかは疑問だ。

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この水路には、アユモドキという淡水魚が生息するという。絶滅危惧Ⅰ類の貴重な魚だ。

ぜひ見てみたい。

徳島に住むようになって、自然豊かな川や海が身近になった。そして川や海でシュノーケリングをして魚を見るのが、私の夏の楽しみになっていた。

いつか徳島の川をこのサイトで紹介できるときがくるだろうか。

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アユモドキは水路と水田を行き来する魚といわれていて、保護のために産卵場所を作っているようだった。

この写真の奥のあたりがそうだろうか。

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水路に渡された石橋に謎の金輪がついているのを見つけた。

ちょっと用途が思い浮かばない。

このあと吉井川のほうで運河の遺構を見学して、ひととおり写真も撮った。だがその方面は明日の移動ルートでもあり、明日あらためて撮影し直すことにした。

岡山市は過去の旅で宿泊したことがあるので、どういうふうに宿を探したらいいかわかっている。そういう街は気が楽だ。あとはどこで夕飯を食べ、どこのスーパー銭湯にでも行こうかと考えながら市街地へと向かったのだった。

(2003年04月27日訪問)