 
 
すぐに山門があったので入ってみる。
 
寺の境内は広く、境内の突き当りにも別のパゴダが見える。
 
で、さっき街道から見えたパゴタはというと、どうもアクセスする方法がわからない。一応この手前の斜面で薮漕ぎしたのだが、ルートが見つからなかった。あきらめて参道に戻ったら信徒と思われる人がいたので、訊いてみる。
「あれは隣の寺だョ、街道をまっすぐ行けばアソコに行けたよ」
なんだ、早合点して隣の寺に入ってしまったのか。
 
とはいえ、せっかく入ったのだから参拝はしていこう。
最初にあるのは僧房。
鮮やかな色使いできれいな建物だ。
 
次にあったのは、洗濯板みたいな基壇のパゴダ。
 
その横の小さな建物でインド系のミャンマー人が真剣にお祈りをしていた。
 
あとで行ってみるとそこにはエキゾチックな女神がいた。
なんとなくだが、宝の国タイを守る神ではないかと思う。
 
それにしてもすごいデザインのパゴダだな。
これが白かったら、変電所のガイシと見間違えそう。
 
続いて、丘の上に見えたパゴダへと登る。
正方形平面の陸屋根の仏殿のうえに、仏塔が載った形式。
 
対になるタコンタイは二頭の龍が螺旋を描いた豪華なもの。
 
仏殿の内部。
中央に巨大な柱があり、その四面に仏像がある。
 
仏殿の奥にはもうひとつ正方形の建物が隣接して建っている。ヒンドゥ教寺院の拝堂と聖室を思わせる構造だ。
手前が拝堂、奥が聖室にあたる。
奥に祀られているのは、初転法輪仏だった。
 
丘の上から見ると、境内の奥に向かってまだいくつもの参詣施設がある。
まあ、ここから見た通りのものだとは思うが、念のためすべてチェックしていこう。
 
最初にあったのは、屋根の上にも仏像を載せた風変わりな仏殿。
 
内部には見慣れない仏像がある。
これ、1980年に念写によって撮られたとされる仏陀の写真をベースにした仏像ではないかと思う。仏陀に興味をもった西洋人がブッダガヤで菩提樹を撮影した際に写ったとされるものだ。
だが写真に写っていたのは、スペインの画家エドゥアルド・チチャーロ・アグエラの『仏陀の誘惑』という油絵の一部だとも言われてる。
 
シンウーパゴ堂。
顔はよくある右向きだった。
 
太陽と月のシンボルマークを揚げたパゴダ。
タコンタイは、上にクジャクが載っているというめずらしい意匠。
 
この二つの円は、クジャクが太陽を表し、ウサギが月を表すという。
聞いたところでは、仏陀の威光が太陽と月よりも強いということを意味するのだそうだ。
 
パゴダの内部は全面がモザイクミラーというすばらしい空間になっていた。
 
托鉢行列仏は見えているところで途切れているという短い行列だった。
 
コブラ光背の仏像群。
気になるのは左端にいる、異様に赤い仏陀。こんな色彩は始めて見た。
 
大きな仏殿と、その前に、八曜日の守り本尊。
 
信徒と思われる人が、献花を交換しにきていた。
パゴダのすべて献花を交換するらしく、大量の花を買い込んでいる。おそらく日本円でも1,000~2,000円分はあるのではないか。
 
仏殿には手前に壁がなく吹き放ちになっていた。
(2015年05月02日訪問)

