GoogleMaps の航空写真を見て、ノゥトゥディ山脈の南端に目立つ建物があるのが気になっていた。
左写真である。
何の先入観もなければ、砕石プラント? セメント鉱山?などと考えるのが妥当なところだろう。
しかしこれまでのミャンマー体験から、これは寺なのではないか? と見込んでその場所に行ってみた。
近くまで来ても、まだこれが何なのかはっきりしない。
「寺? だよね?」
回廊の様子からして寺だとは思うのだが、本堂と思われる建物は工場のようなたたずまいでもある。
入口まで来てみた。
やっぱり、寺だった。
回廊の中はコンクリで舗装されているとはいえ、山門で下車して裸足になっていたのでは
実際、ミャンマー人の家族連れが寺参りに来たが、回廊の中を車で走行していった。
私も遠慮なくオートバイで走行。
回廊の途中ではデート中のカップルが休憩中。
それにしても現実とは思えないような光景だ。
ほとんど参拝客など来ないような田舎の寺にどうしてこれほどの回廊を作ってしまうのか・・・。
回廊を進んだ先に駐車場があり、そこからは履物を脱いで行く。
階段の入口には、槍を持って踊る白い神様のレリーフがあった。これまでに見たことがない神様だ。
本堂に向けて階段を登っていく。
先に車で到着した家族連れが先に歩いていくので、私はその後に続く。
階段はタイル張りで涼しく、掃き清められているので歩きやすい。
階段の途中、左右にお堂がありそれぞれ神仏が祀られている。
最初の建物に入ってみたら、家族連れが礼拝中。
彼らの祈りが終わってから入るようにしよう。
頭髪のある行者ふうの人が大樹の下に座り、その両側にシカとオオカミ(?)がいる。
これ、ゴータマなんだろうか?
背景画にある、石段の先の白い墓石みたいなものが気になる。アーレインガーシン寺院で見た絵と同じもののような気がする。
2つ目の建物は、講堂と思われた。
やはり家族連れが先にいた。
3つ目の建物は、聖人紹介所。
これはあれだ!
お顔の感じから右側がターマニャ僧正、左側はその弟子のミャインジーグー僧正だな・・・たぶん。
まぁ、違うかも知れないけど。そういう見立てができるくらいには、カレン州の寺の見方がわかってきた。
4つ目の建物は・・・・
あれ? ミャンマー人が素通り。
どうやら飽きてきたみたい。
4つ目の建物の中には、王様のような衣裳を身に着けた仏陀。
古都マンダレーのマハムニ仏のミニチュアであろうか。
5つ目の建物。もうミャンマー人は先に行ってしまった。
中央の仏の左右に3体ずつ、合計7体の仏像が置かれている。
7体・・・過去七仏か?
「
6つ目の建物は、外観が層塔のようになっている。
建物の作りすぎで、参詣に来たミャンマー人も根負け、まさに信仰が試される寺だ。
そして、信仰のない日本人の私が、作業のように堂の中を確かめているのである。
6つ目の建物には、四面仏。
7つ目の建物は、男女2柱の神様。
ズェガビンの兄妹神か。
左右にはシカ。
8つ目の建物は、神厩舎。
白象2頭、白馬2頭が収められている。
造形は中々かわいらしい。
やっと本堂に到着。
大型の建物なので中に寝釈迦でもあるかと思っていたが、仏塔が2つあるだけだった。
しかも、階段から登って動線の正面にあるのは鐘撞き。
仏塔は建物の中心ではなく、左右にあるのだ。
なんだかアンバランス。
仏塔の後ろに、隠れるように狭い通路があった。
その通路を進んでいくと、若いミャンマーっ子たちがお参りしている。
どうやら縁結びの神様らしい。
恋人が樹にヒモを結んで、これが切れるまで自分たちの愛が続くと誓うのであろう。
日本でも、たとえば湘南平なんかでやるようなやつ。
国が変わってもやることは変わらない。
スマホで記念撮影。
ほんと、ミャンマー人って写真好きだな。
山の上から回廊を見たところ。
やっぱりすごい。
(2014年11月23日訪問)
いちばんやさしい ブッダの教え
単行本(ソフトカバー) – 2014/5/19
田上太秀 (監修)
amazon.co.jp
絵も多く読みやすいです。侮れない内容のオススメの本です。国内だけでなく、上座部仏教の国でお寺を見るときの理解の助けにもなります。