カンターヤ湖

屋根付き橋がシンボル、パアンを代表するビューポイント。

(ミャンマーカレン州パアン)

カレン州の州都であるパアン市。そのパアンを代表するビューポイントといえば、ここカンターヤ湖である。湖の周囲には、シティーホール、博物館、学校、病院などがあり、行政地区になっている。当サイトではこれまで何度かこの湖の風景を載せてきたが、湖自体に立ち寄ったことはなかった。

今回の訪問ではじめて湖の周りを散策したので、あらためて紹介しよう。

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湖のシンボルである屋根付橋と、その背後にそびえ立つズェガビン山は絵に描いたような美しさだ。

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カレン仏教の聖地、ズェガビン山。この日は特に山がくっきりと見えていた。右の峰のてっぺんにパゴダが見える。あのパゴダについても前回のときに紹介した。ロープウェイの建設計画があるので、数年したら右の峰から右下方向に架線が張られた風景に変わるかもしれない。

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屋根付橋。

文字通り屋根がついた橋である。パアン市周辺には他にも屋根付橋があるので、後日紹介することになるだろう。

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この湖にはあまり人がいないのだが、この日は天気がよかったので、散歩をしている人たちを見かけた。

この青いロンジーをはいているのは病院の看護婦さん。

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橋まで歩いてみよう。

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途中に沼の水を排水する水門があった。釣りをしている人たちがいた。

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排水路に簗のような仕掛けをしている人もいる。公園でこうした漁をしてしまうのがミャンマーのおおらかさ。

現代の日本ではちょっと考えにくい。

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橋の北詰めまで来た。

この屋根付き橋は、橋の中央に小屋があるだけでなく、橋詰めにもそれぞれ小屋がある。

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橋の全景。

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橋の中央部分に屋根がついている。

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屋根付橋は日本でもいくつか紹介してきた。そして、屋根付き橋が多い地域には、茶堂も多い傾向があることを指摘した。実はそれはカレン州にも言えるのである。カレン州でも街道にたくさんの茶堂を見かける。

「茶堂」とは、街道を行く人に接待するための吹き放ちのお堂である。そういうものを作ってしまう気質は、橋の上に小屋を建ててしまう気質と通じているのではないだろうか。

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湖の南東の側にも、もうひとつ橋のようなものが見えるがこれは橋ではなく水道管。パアンに一時水道を整備しようとした時期があったのか。

その先に見える、切り立った山までは10kmくらいあるだろうか。きっとあの山のふもとにもいくつものお寺があるのだろう。いずれあそこまで行ってみたいものだと思う。

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橋の南詰めの小屋。

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橋の南詰めには市民ホールがある。

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湖の南西側を少し歩くと茶店とボート乗り場があった。

少し疲れたので、茶店でレッドブルなどを飲んでひと休み。こうした店の缶ジュース類はだいたい一本800チャット(約70円)くらい。

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気持ちの悪い色のスワンボートが多いな。

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カンターヤ湖は大回りすれば、湖を一周歩ける。南のほうへ行くと、市民がゴミを投げ捨てている場所がある。

パアンには公共サービスとしてのゴミ回収はない。ゴミ回収業者はあるが、契約しているのは事業所くらいで、ほとんどの市民は道ばたで燃やすか、こうして湖にゴミを投げ捨てに来るかである。

いつかミャンマーからも、こんな光景がなくなる日がくるのだろう。

(2014年06月11日訪問)