竜門の環濠屋敷

近いうちに濠は消滅するだろう。

(群馬県前橋市亀里町)

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亀里町字竜門は、前橋南高校の南にある集落だ。

私は高校時代に南高校に友達がいたので学校帰りにこの竜門の神社で待ち合せしたり、近くの雑貨屋で買い食いもした懐かしい集落だ。いま行ってみるとその店はもうなくなっていた。

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その竜門の中心部を、国土地地理院の地図で見たのが左の地図だ。

どう見ても環濠屋敷っぽいものがあるので、出かけてみた。

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そこにあったのは、大きな長屋門を持ち、主屋には立派な総櫓を載せた巨大な養蚕農家だった。

地図では東側と南側に濠が確認できるが、東側は完全に埋め立てられていていた。

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南側は長屋門の前が濠になっていたことが確認できる。

左写真の緑色の柵がある部分は、かつては土橋の手すりだったものだ。

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土橋の東側の様子。くぼ地になっているので濠があったことがわかる。

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南西の角から東方向を見たところ。奥に土橋が見える。

南側の敷地が駐車場になっているため、埋め立てられているが、かろうじて濠があることは確認できる。

濠を大切にしている雰囲気はないので、遠からず埋め立てられて駐車場が拡張されそうだ。いまの様子をとどめるために、国土地理院地図のスナップショットも一緒に掲載しておく。

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南西の角。濠が90度に曲がっているのがわかる。

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国土地理院の地図では確認できないが、敷地の北側にも濠がある。

(2014年12月27日訪問)