![写真](44soueiji01.jpg)
七輿山宗永寺。「
この場所は鏑川と鮎川の合流点の河岸段丘になっていて、寺は北向きの崖線の崖下にある。そのため、寺の参道は北側に向いている。
![写真](44soueiji12.jpg)
南側の段丘上から寺の全景を俯瞰したところ。
参道は北側に伸びているが、山門や本堂は通常どおり南向きになっている。
群馬県で幼稚園を経営している寺は、比較的立派な寺が多いように思う。
![写真](44soueiji02.jpg)
山門は薬医門。
![写真](44soueiji03.jpg)
薬医門の小屋を見上げると、笈形(おいがた)という飾りがあった。写真の雲のようなデザインの左右対称な部材である。蟇股(かえるまた)とも似ているし、通常なら蟇股があるような位置なのだが、真ん中に束があってその両脇にあることから、これは蟇股ではなく笈形という部材である。
特に、写真の右側の束には、90度づつ3方向に笈形が付いているのは面白い。こういう意匠はあまり見た記憶がない。
![写真](44soueiji04.jpg)
本堂は豪華な建物ではないが、近代禅宗らしい作り。
![写真](44soueiji05.jpg)
どのへんが近代禅宗らしいかというと、入口が建物正面の中心からずれていたり、入口を入って最初の1間が土間になっているあたりだ。
正面、側面がガラス戸になっていて室内は明るい。本堂形式というよりも、方丈ふうの建物である。
![写真](44soueiji06.jpg)
本堂の右側は庫裏。
実はこの奥に古墳があるらしいのだが、見落とした。
![写真](44soueiji08.jpg)
本堂の左奥には古墳。
宗永寺裏西古墳という前方後円墳がある。
墳丘上は住職の墓地のようになっている。
![写真](44soueiji07.jpg)
またその古墳のそばに石棺があった。
だいぶ風化しているが、側面に縄かけ突起があるのが特徴らしい。写真の向かって左側の突起はよく残っていてわかりやすい。
![写真](44soueiji09.jpg)
本堂の前には宝形の堂。
観音堂か何かだと思うが、内部は物置のようになっていた。
![写真](44soueiji10.jpg)
![写真](44soueiji11.jpg)
無縁仏。
舟形、櫛形など様々な形の墓石があるが、家形の石祠が目立つ。
![写真](44soueiji13.jpg)
寺から南側を見ると、段丘上に白石古墳群が見える。
「ここまで来たのだから、上がってみよう」と誰しもが思うだろうが、寺から白石古墳群へ登る道にはかなり狭い坂があって、大きめの乗用車だと冷や汗が出る。
古墳公園が整備されつつあるみたいなので、この道はなんとかしてほしい。
(2008年12月30日訪問)