久保稚蚕共同飼育所

配蚕口を入るとすぐに階段。

(群馬県富岡市曽木)

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この日、蛇宮神社でカメラの露出の設定を変更したまま忘れて撮影を続けたため、このあと色味がおかしい写真が多くなるので了承いただきたい。

次に訪れたのは、久保稚蚕共同飼育所。集落の中の辻にある。鏑川北岸と、国道254号の間の富岡市の中心部で、唯一発見できた飼育所だ。

左写真の手前の低くなっている屋根は、おそらく蚕具置き場ではないかと思う。貯桑室にしては狭いからだ。

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建物はブロック積み壁構造。小屋は軽量鉄骨。

建物は斜面にある。斜面に建てられた稚蚕飼育所では、地盤の高い側を床面として、低い側は路面より床を高くして地下の貯桑場へ直接搬入できるようになっている場合が多い。

ところがこの飼育所では、低い側の地盤が床面になっているため、配蚕口が床よりかなり高い位置にきてしまっている。

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配蚕口から中をのぞくと、視線が室よりも高い位置にあることがわかる。飼育室へはスロープで降りるようになっている。これは他ではあまり見たことのない構造だ。

室の種類は、見ての通りブロック電床育。

1室が4枚扉で、片側に4室。写真右側は取り去られているが、もとは合計8室だったろう。

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南側は挫桑室。

写真の左半分は宿直室になっているが、1間ぶんが飛び出している。ここは炊事場だろうか。

(2008年09月20日訪問)