六所神社。南江木稚蚕共同飼育所の横にあった神社。
今回の旅では、寺社は素通りだったのだが、ちょっと珍しい神社に見えたので立ち寄ってみた。
と言うのは、この神社には、山門があるのだ。
山門は袖塀付きの薬医門で、門を入った先に小さな鳥居がある。
この鳥居がまた変わっていて、とても小さい。かがまないとヌキの部分に頭をぶつけてしまいそうな大きさなのである。
山門を入ると右側には水盤舎。
建物にくらべて、水盤がずいぶん小さく、バランスがおかしい。
建物はみな新しいが、境内のケヤキの様子からして、昨日今日にできた神社というわけではなさそうだ。
社殿は、入母屋造の拝殿が、新しめの基壇の上に載っている。
権現造の拝殿だけが分離したような拝殿とでも言えばよいだろうか。
拝殿の背後には幣殿があり、本殿につながっている。
本殿は照りのある神明造とでも言えばよいか。
…どうも神社建築の名称ははっきりしない。
境内で見かけた石造の末社。
一間社流造の流れ破風が目立つおもしろい造形だ。
基壇部分には小さな石段が彫り込まれている。
じっと見つめ続けていると、いつのまにかスケール感がおかしくなって、人間がこの石段を登れるような錯覚をおぼえてしまう。不思議な石祠だ。
(2007年02月13日訪問)
図解建築用語辞典
単行本 – 2013/12/1
建築用語辞典編集委員会 (編集)
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