橘神社入口の辻時計

神社の入口に立つ木造辻時計。最近のものだという。

(群馬県前橋市田口町)

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先に紹介した桃の木川きわの辻時計の辻を右に進むと、丘陵に突き当たる。利根川の堆積平野から赤城山のすそ野に変化する山際だ。赤城山の南面は桃の木川(旧利根川)の河原から赤城山のすそ野に変化する場所がはっきりとしている。「ここから赤城山が始まる」とはっきり言えるのだ。

その赤城山のすそ野の縁にも辻時計があった。

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この辻時計は、先ほどの桃の木川きわの辻時計について聞き込みをしたお宅で教えてもらった。

右側の石段を登ると、たしか橘神社という神社があるはずなので、「橘神社入口の辻時計」と呼ぶことにする。橘神社の境内には福守様という末社があって、前橋の市街がまだにぎやかだったころ、妓楼の女たちが性病よけを祈願した神社で、男根がたくさん奉納されている。今日は稚蚕飼育所が目的が別なので立ち寄らないが、田口方面を観光するときにはぜひ立ち寄りたい神社だ。

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柱には確かに「田口町子供育成会」と書かれている。先ほどの辻時計と同じ意匠だが、添え柱がない。新しいものだ。

道の先に大きな農家が見えるが、これはこのあと訪問予定のスポットなので、寄り道ばかりしているようで、それなりに想定したルートで移動していることになる。

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この場所から、利根川側を見ると、片石山(かたこくやま)が見える。片石山については利根川の対岸から見た風景の中で触れたことがある。天狗が相撲をとるといわれる山である。今回は少し近くからの風景である。

このような小さな山は、火山のすそ野に岩なだれでできる「流れ山」という地形で、赤城山の南面にはいくつも見ることができる。

(2007年01月14日訪問)