法住寺

旧国宝の千手観音があるというが観音堂には何もなかった。

(愛知県豊川市御津町赤根百々)

御津町(みとちょう)は豊川市と蒲郡市のあいだにある小さな町だ。

この日は昼飯ぬきの強行軍だったので豊川市で食事をとることにした。今回は友人も一緒の旅なので無理はできないのだ。遅い昼飯を食べ、御津町についたときには3時半になっていた。御津町でまず行くべき寺というと、大恩寺という寺が挙げられると思うのだが、道路マップのページ境界にあったためマーキングを見落とし、大恩寺のある地域を過ぎてしまった。昼飯を食べた満腹感でぼんやりしていたというのもあるのだろう。通りすぎてしばらくして気付いたのだが、このあとの行程には入場時間の制限のありそうな場所が残っていたので、戻らずに旅を続けることにした。(その後この地方には何度も出かけたのに大恩寺はいまだに訪れていない。旅とはそういうものなのだろう。)

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法住寺(ほうじゅうじ)は、御津町でも三河湾の海岸線に近い地域にある寺。

平安後期の旧国宝の観音像があるということだったので、もし気軽に拝観できるなら拝観したいものだと思って立ち寄ってみた。

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山門は薬医門。

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薬医門を過ぎると左右には四国八十八ヶ所ミニ霊場がある。

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他にも八十八ヶ所と思われる石仏を収めた堂があった。こちらはもしかしたら知多八十八ヶ所などの“写し霊場の写し霊場"かもしれない。

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本堂は寄棟造で桟瓦葺き。右側には小さな玄関と庫裏。

本堂の前には他に水盤舎がある。

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本堂の左側にはRC造の観音堂が接続していた。おそらくここに重文の観音像が祀ってあるのだろう。

堂は開いていたが、須弥壇はモヌケノカラで、千手観音の気配はなかった。

(2001年10月07日訪問)