猿沢の秋葉堂

集落のT字路にあった小さな辻堂。秋葉権現を祀る。

(岩手県一関市大東町猿沢)

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北上川の東岸の山地の中の町、大東町。そのはずれで国道456号と国道343号の交わる集落が猿沢である。

その猿沢の中心部のT字路に小さな辻堂(つじどう)があった。辻堂というのは、あまり定義ができるものではないが、文字どおり「辻にある仏堂」のこと。

とりたてて珍しいものではないが、いかにも辻堂らしい雰囲気に魅かれて寄ってみた。

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内部をみると羽のはえた山伏姿の神像が祀られていた。秋葉三尺坊権現ではないか。よって堂の名前は勝手に「秋葉堂」と命名。

秋葉信仰は中部・関東には多いが岩手でも信仰されていたのだ。

デジカメだとわかりにくいが、まだ朱や藍色がわずかに残っている。かつては極彩色の神像だったのだろう。

(2001年08月13日訪問)