続いて建部町の成就寺という寺へ向かう。
成就寺には三重塔があるということだったので訪れることにしたのだ。
道路から見えるところに塔が建っており、寺はすぐに発見できた。
山門は八脚門の仁王門。この寺でいちばん古い建物。
手前1軒が吹き放ちで、奥1軒に仁王様が収まっている。
狭い境内にあっけなく塔が建っている。
なんだか安っぽいアニメに出てくるような風景だ。それも韓国の制作プロダクションに外注したら、日本に行ったことのない美術スタッフが「ニッポンの寺ってこんなもんだろ。」というノリで描いてしまったというような風景とでも言えばいいか‥‥。
とにかく、ありそうで、実際にはめったにない風景なのである。
境内は3段の雛壇状になっていて、1段目に仁王門、2段目に庫裏、3段目に本堂などの主要堂宇がある。
本堂と庫裏は渡り廊下でつながっていた。
本堂はまだ出来立て。築5年くらいか?
本堂の裏には藤田大権現という鎮守社があった。
本堂の前には単層の鐘堂がある。
境内の右端に三重塔がある。小さいわりに背が高く、軒の反りもない。ぱっとしない塔だ。さらに全高に対する相輪の比率が小さく、相輪がいかにも貧弱な感じを受ける。どうしてこんな貧相な相輪をつけるのだろう。まったく、江戸時代の宮大工の考えてたことは私には理解できない。
軒は1層と3層が平行垂木、2層が扇垂木という変則的な構成になっている。
境内の前は見晴らしのいい田園地帯だ。逆に遠くからもこの塔はよくみえるのだろう。
(2001年05月05日訪問)
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ムック – 2021/1/29
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