日吉(ひよし)神社上宮(かみのみや)。
“ひえじんじゃ"の読み間違いではない。“ひよし"と読むらしい。
拝殿や本殿は立派なもので県文。かなり国重文に近いレベルのものではないかと思う。
拝殿の手前の石段の左右に、赤い扉のついた小さな小屋が見えるが、ここには国重文の狛犬さまがいらっしゃる。本殿内の十一面観音および地蔵菩薩像も国重文。
この神社、神仏混合のなごりを色濃く残しており、多くの仏像を今でもまつっている。
また、境内には三重塔(国重文)がある。
三重塔は各階の平面がやや小さくて、その分軒が深く感じる。見上げたときのシルエットは良いのだが、頼りない印象だ。
子細に見ると3階部分に高欄がないのが気にかかる。2階には高欄があり3階にないというのは意図がよくわからないが、案内板にも文献にもとくにこの点に触れているものがなかったので、詳細は不明である。
境内の末社。流造(ながれづくり)で、立派なものである。
ほのかに梅の香りがただよっていた。
(2000年03月20日訪問)
日本の伝統木造建築: その空間と構法
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光井 渉 (著)
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