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関東〜東北に分布する特殊な三階建て観音堂の一般名称。(サザエの神様が祀られている堂というわけではない。) さざえ堂には観音札所(西国、坂東、秩父)の百観音百体が三階の堂に納められている。一つの堂を参詣するだけで、西国三十三番、坂東三十三番、秩父三十四番の百ケ寺を参詣したことになるという実に便利なお堂なのだ。しかしさざえ堂の特徴は単に百体の観音が集めてあるというだけではない。百体の観音像は順路に沿って1体ずつ拝観できるようになっているのだが、その順路は手すり、斜路、階段、太鼓橋などにより立体的に隔てられていて、一度も同じ場所を通らずに1階から3階までの全ての観音像を拝観できるという恐ろしく複雑な構造を持った迷路のような観音堂なのである。その時の参拝者の動線が螺旋状に旋回しているところから、サザエの殻の螺旋に見立てて「栄螺堂(さざえどう)」呼ばれている。 歴史的に見るとさざえ堂は江戸中期に忽然と出現する。最初のさざえ堂は江戸本所羅漢寺に建てられたものである。1716年頃羅漢寺の住職象先によって構想され1780年に完成する。さざえ堂は江戸市中に大変なブームを巻き起こし、名所図会、錦絵などでその様子を今に伝えている。以後、関東を中心にいくつかの類似するさざえ堂が建築された。残念ながら羅漢寺のさざえ堂は現存していないが、今でもいくつかのさざえ堂が残されている。
※もし上記以外のさざえ堂の情報をお持ちでしたらぜひメールにて御教授ください。 例として、曹源寺に現存するさざえ堂の構造を見てみよう。曹源寺のさざえ堂は外観的に本所羅漢寺のさざえ堂に似ていることから、内部の設計も似たものであったろうと思われる。 ![]() 1階から時計回りに3回転しながら拝観できる様子がわかるだろう。この3回転する動きからさざえ堂を別名「三匝堂(さんそうどう)」と呼ぶこともある。「三匝」とは“3回転”という意味である。 なお、 羅漢寺の住職象先がさざえ堂に先立って考案した五百羅漢堂についてはこちら。 |