蓮浄院

大山寺僧房のひとつ。現在は廃寺。

(鳥取県大山町大山)

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金剛院の隣りの塔頭、蓮浄院。志賀直哉の『暗夜行路』に登場する塔頭だという。

だがどうも様子が変だ。

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茅葺きの屋根が完全に腐り落ちている。

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どうやら坊守がいなくなって廃虚になったようだ。

廃寺と言ってしまえば廃寺の範疇なのだが、現在進行形で廃寺化している寺はかなり希少といえる。2年前に岡山県の高梁市で西明寺という寺を見たが、それ以来か。

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おそらくあと数年で建物は崩れ、森に飲み込まれて行くことだろう。

大山寺では最盛期に100ヶ寺の僧房があったというから、その多くがこうして消えていったのだ。そしていま蓮浄院がその歴史に加わろうとしている。

(2005年05月04日訪問)