桜ケ丘公園のブランココンビ台

ブランコと滑り台、まさかの組み合わせ。

(徳島県三好市井川町西井川)

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2日連続で、徳島県西でタコの滑り台探し。

徳島自動車道を徳島市から西へ走ると、池田町に入る手前で道路が大きくカーブして吉野川を渡る場所がある。そのとき正面の山に桜ケ丘公園という大きな看板が立っているのが目立つ。

その公園に行ってみた。

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公園は地元の地主が私費で作ったものらしく、入り口で入場料を徴収していた。徳島県内にはこうした有料の私設公園がほかにもあるが、あまり客が入っているのを見たことがない。実際お金がかかっているのはわかるが、こんなところで数百円徴収して得られる利益と、客が「初めてだから払ったけどもう二度と来ないだろう」「家族四人で600円も取られるのなら入るのはやめよう」と考えるデメリットを考えたら、料金を取るのは花見の季節だけにしてジュースの自動販売機でも置いたほうがまだマシだと思うのだが・・・そんな思考回路では大地主にはなれないんだろうなぁ。

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園内には、ミニ新幹線、かずら橋、塹壕、見晴らし台がある。

滑り台は見に新幹線のコーナーにぽつんと置かれていた。

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これが滑り台だ。なんとブランコの梁と直角に融合しているのだ。

岡崎のコンビネーション台を見たときにこのパターンがあるでろうと想像できなかった自分の発想力が情けない。

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そもそもブランコと滑り台はその遊び方からして、動作を組み合わせて遊ぶことはできず、コンビネーション形式にすることの必然性は低い。しかもこのようにブランコと直角にしたのでは、もしブランコで遊んでいる子供がいれば、滑り降りてからタラップへと向かう子供の動線を邪魔することになりマイナスの要因にすらなるはずだ。

普通の滑り台ではつまらない、何か新機軸はないかと悩み抜いた滑り台職人の苦悩が生み出したあだ花と言っていいだろう。

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デッキは無駄に長い。

しかも下でブランコ遊びをしているわけだから、途中に滑り棒などを取り付けることもできない。

途中にアーチなどはないので、開放デッキ型といえるだろう。

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滑降部はすでにおなじみとなりつつある黄色のFRP板樹脂。

ただし寸法があわずに板が浮いていた。塗り直されたペンキも至るところはみ出している。もう少し丁寧に塗ってもバチは当たらないと思うが。

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タラップの側桁はパイプで、踏み板は縞鋼板。踏み板に切り込みなどを入れず、直線と円柱の接点の部分を強引に溶接してある。溶接ってすごいな。

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公園にあった他の遊具の一つ、塹壕。

長さは60mほど。

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内部はこんな感じだ。

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第一次大戦のヨーロッパ東部戦線ごっこなどをするのにかなりよさそう。

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公園内には神社もある。

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「幸福神社」まだ出来立ての神社だ。

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社殿の内部。

性神が祀られていた。

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かずら橋。もしかするとこの公園の最大のアトラクションなのかもしれない。

75mあり「日本一長い」と言っている。

祖谷以外にもかずら橋の模造品は何ケ所か存在するが、確かにここが最長のような気がする。

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公園の入場料とは別に橋の通行料金も徴収している。

ここに来て200円をケチるつもりはないのだが、一方通行となっていて、一度渡ったら、えらく大回りして帰らなければならないので渡らなかった。

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かずら橋が植物の蔓で出来たつり橋と思っている人がこの橋を見たら、鋼線で出来ているのでがっかりするかもしれない。

だが有名な祖谷のかずら橋も鋼線にツルをデコレートしただけの橋で、使っている蔓の量が多めだというだけで、基本的にはこの橋と同じだ。

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かずら橋の全景。

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公園内にはほかに見晴らし台。

有料の望遠鏡が設置されていた。

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見晴らし台からの展望。

(2003年09月22日訪問)