サダン沼の放生供養

カレン州の田舎の沼で行われる素朴な放生会。

(ミャンマーカレン州パアン)

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ハィンスイン洞窟を見たあと、サダンケーブの西洞口のほうへ行ってみた。

ひとつにはサダン沼のほとりの茶店で冷たい飲み物を飲むのが目的だったのだが。

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沼の前で魚を売っていた。

放生(ほうじょう)するための魚だな。

仏教徒が、捕えられている魚を買って逃がすことで殺生を回避し、功徳を積むことができるというお店である。

一緒に赤い葉の植物も売られていた。日本で生垣などに使われるカナメモチと似ている。この植物と魚を買って、仏か先祖の霊にお供えするのだろうか。

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近くの水辺で屈みこんでいるおばちゃんがいた。

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何かに火をつけている。

おばちゃんが立ち去ったあとを見てみたら、ローソクと線香に火がともっていた。

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だが、正直なところこれが何なのかよくわからない。

あまりにも日本でも見慣れたモノすぎて、先入観なしでは見られないのだ。

お盆に帰ってくるご先祖さまの供養?

あとでミャンマー人に聞いてみたのだが、「ご先祖さまの供養じゃないよ」というようなことを言われた。普通の仏教行事だというような言い方だったがそれにも納得できない。ヒンドゥ教から上座部仏教に加わった何かの行事なのか。

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あちらでは魚を逃がしている。

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そのあと、例のカナメモチみたいなのをお供えしている。

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立ち去ったあとで見てみたら、タックンコッカと呼ばれる紙でできた小さな傘蓋や旗、キンマと呼ばれる噛みたばこが一緒に供えられていた。

タックンコッカはお寺で仏陀の前に供えるものなので、やはりこれは仏教の行事に関係するのだろう。

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それにしても、放生に使った袋をどうしてそのまま投げ捨てるんだろう。

一応、信仰の場所だと思うんだけど。

お寺で裸足になるのに、お供え物の横にゴミを捨てるミャンマー人の感覚がよくわからない。

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帰路は、丸木舟をチャーターした。

これであの狭い穴を通らずにすむ。

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来るときに通った竹の橋も、帰りは水の上から眺めながらスーイスイー。

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丸木舟のチャーターは200円くらいだったと思う。

沼の真ん中でスタッフが船頭さんを沼に入らせてハスを採ったのでチップはよけいに渡したみたいだったが。

ハスの料理を作るのだという。

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おかげで船頭さんはびしょびしょ。

(2015年04月16日訪問)