小暮の腰折れ屋根の牛舎

綺麗に使われている。しばらくは大丈夫そう。

(群馬県前橋市富士見町小暮)

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かつて養蚕県と言われた群馬県だが、現在では畜産業が盛んである。意外に知られていないのが酪農で、牛乳の生産量は北海道、栃木に次ぐ全国ランキング3位。特に前橋市は、平成の大合併で周辺町村を吸収したこともあって、群馬県でも最大の酪農市となった。

市街地からクルマで15分ほどの赤城山の南麓をドライブすると、広々とした牧草地の広がる風景が見られる。「市街地からちょっと行くと高原地帯」と聞くと、私は韮崎市などを思い出すが、実は前橋市は高原に隣接した都市なのだ。

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その赤城の山麓、赤城県道を登って、大鳥居を東に進んだところに、腰折れ屋根の牛舎が見える。

腰折れ屋根の牛舎を紹介するのは2回目になるが、前回は稚蚕飼育所の紹介の中のひとコマとしてしか紹介していなかった。だが、ジャンル的にも違うものだし、今にして思えばページを別に立てるべきであった。

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遠目にはペンキも綺麗に塗り直されていて状態はよい。

形状などは、前回紹介した下大屋町の牛舎と酷似している。牛舎にも規格のようなものがあるのだろうか。

酪農業界のことはまだほとんど知らないので、これから勉強していかなければならないのだが、詳しくなってからでは遅いということもある。なにしろ稚蚕飼育所を含む蚕糸業のことについては、あと十年早く調べ始めていたら、前橋では面白いものがたくさん見られたであろうと地団駄を踏んでいるところだからだ。

(2013年03月03日訪問)