西荻石橋稚蚕共同飼育所

工場になっていて、見極めはむずかしい。

(群馬県前橋市荻窪町)

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西荻石橋稚蚕共同飼育所。

これを古地図の情報なしで見極めるのは、かなりの眼力が必要だろう。私も、この道を写真の方向に走っただけでは発見できる自信はない。

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現在は工場に使われている。

壁はブロック造、小屋組みは木造。

きれいに補修されているので、稚蚕共同飼育所のオーラはかなり減衰している。

写真左手奥に増設部分の部屋がある。おそらくかつては更衣室などがあった場所だろう。現在は工場の玄関と事務室になっている。

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旧更衣室の方向からみたところ。

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周囲をひとまわりしてみる。

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北側にきて、やっと飼育所の特徴を残す高窓が確認できた。窓が上側にしかないということから、小部屋電床式の飼育室だったと思われる。

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そばで見かけた榛名型民家。

榛名型民家は初出となる。

赤城型が屋根の南面を切り込ませて採光するのに対し、榛名型は写真のように庇を持ち上げて、城郭建築の破風のようになっているのが特徴である。赤城型、榛名型それぞれ、風土にあった何らかのメリットを持っているのだろうが、単純に考えて、榛名型のほうが2階の飼育室の面積を広く取ることができるように思える。

(2007年02月12日訪問)