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この飼育所では、主出入口から少し中を覗くことができた。架構は想像通り木造トラスだった。倉庫として使われているのは半分程度。残りの半分には蚕棚が残っていて、稚蚕飼育所が使われていたときの状態がよく保存されていた。
蚕室は深山で見たのと同じ、ブロックで区切られた小部屋タイプのムロで、加温方法は電床式。ムロの戸は両面紙張りの障子ふう。特徴的なのは、ムロの床には電熱線が埋もれるくらい床砂が敷き詰めてあることだ。砂に水を含ませた状態で加温し、ムロの中を稚蚕が好む高温多湿状態にするためのものだ。ただ温度を上げたのでは相対的に湿度が下がるので、高温多湿状態にするには暖めるだけでなくかなりの水分が必要になる。
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