蓑毛の水車

観光用につくったものというが、あまりにも自然。

(神奈川県秦野市蓑毛)

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この日はそもそも駒形の水車を見るだけが目的で、特に水車を巡ろうというつもりではなかったのだが山田の水車にも立ち寄ったので、ついでに帰路でもう一つ水車を見ることにした。それは蓑毛の水車である。

南関東に住んでいる若者に説明するなら、秦野のヤビツ峠に登る道の途中、といえば伝わる場所かも知れない。水車は蓑毛自然観察の森という資料館 (?) の入口にある。まだ新しい水車小屋だ。内部も水車小屋として作られている。

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案内によれば学習用に1988年に建築したとのことだが、水車小屋としてきわめて自然な場所に建っており、水輪周辺の石垣の古び方や、水路とのなじみ方なども一朝一夕にできたものとは思えない。「観光用です」とはっきり書いてあっても、逆に「本物では?」と疑ってしまう…。この敷地がかつて更地であったとしても、それ以前まで調べれば元々水車があったのではないだろうか。

観光水車らしからぬ観光水車である。

(2001年06月03日訪問)