日本すきま漫遊記 花巻・石巻(その2) 藤里の民家
藤里の民家
大棟の煙出に格子をつけた繊細な意匠の民家。
(岩手県奥州市江刺区藤里)
藤里毘沙門堂の別当山内さんのお宅。
丘の中腹に建つ立派な農家である。
蔵の屋根をよくみると、土蔵から完全に浮いていて、向こう側が透けて見えている。
一般の蔵の屋根は土蔵部分からせり出して漆喰と瓦で出来ているが、このように土蔵部分と完全に別れて木造の屋根を載せているような蔵を“トウフ蔵"というと聞いたことがある。土蔵部分がつるっとした豆腐のように見えるからであろう。また土蔵の上に載った木造の屋根を“さや屋根"という。
それにしても妻飾りの細い格子がきれいだ。
この地区には、こうした細い格子の屋根飾りのある農家が多く、初めて見たときは目をひいた。とても手のかかった贅沢なものだ。
このような様式には特に呼び名はなく、このあたりでこういう造りが流行ってやるようになったのだという。
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