福泉寺・本堂

(岩手県遠野市)

 

福泉寺へと向かう道から五重塔が見えてきた。以前に来たときにはなかったから、新しく造営したのだろう。なんて元気な寺なんだ。

福泉寺は遠野の観光スポットにあって、民話とか遠野物語と無縁な異端な存在だ。実際のところ定番の観光コースにも含まれているのかどうなのかも怪しいところだ。だが、私としては遠野に来たらぜひとも行きたいスポットなのである。場所はカッパ淵から北に2kmほど行った山麓で、わかりやすい場所にある。

福泉寺は大正元年に創建された新しい寺である。そして第二次大戦後に「日本再建、世界平和、戦没者慰霊」の発願により中興されたという歴史を持つ。

入口の大駐車場に車を停めると、奇抜な竜宮門が目に飛び込んでくる。そもそも竜宮門というだけで奇抜なのだが、ペンキで塗ったような荒っぽい色彩と、単純な円弧を基本とした1階の作りによって、特異さがきわだっている。

そして竜宮門の先には仁王門がある。竜宮門と仁王門は100mくらい離れていて、仁王門の付近にも別の駐車場があるようなので、仁王門までは車で移動した。

学生時代に来たときにはペンキ塗り立てという感じで、けばけばしい門だと思ったが、それも時代を経て少し落ち着いた感じになってきたようだ‥‥

が、中の仁王はあいあかわらず強烈だ。

ペンキの塗り方うんぬんが問題なのでないということは一目見れば明白だろう。腕の長さと顔の長さがほぼ同じなのだ。

そしてその顔はパプアニューギニアのほうの仮面を思わせる。 

吽形。

阿形ほどではないが、振り上げた右腕の力こぶあたりに、すばらしいおおらかさを感じる。

仁王門を過ぎたあたり(図の下部の中央付近)にあった伽藍配置図。

堂宇の外観図が実際の位置(灰色のシルエット)と離れた位置に書いてあるので、わかりにくいのだが、山門、仁王門、子育て観音堂(=現在位置)、そのまま左側に進むと第1駐車場の前に庫裏(ピンクの寄棟屋根)、本堂、鐘堂、愛宕堂、クリーム色のS字型の道を上がって、途中に稲荷大明神、第2駐車場の前に、大観音堂、多宝塔、白衣観音、L字型のピンク色の参道を下って、毘沙門堂、五重塔、仁王門付近にある大きな建物は護摩堂。水色のドットは新西国八十八箇所ミニ霊場。黄色のドットは西国三十三番ミニ霊場である。

とにかく境内は広い。境内への入場料は300円。境内があまりにも広いので、境内を車で回ることができる。その場合入場料は500円となる。私は細かく堂を見るつもりなので、徒歩コースで入場した。

仁王門付近からまっすぐ奥へ進むと、本堂がある。

本堂は緑の屋根の宝形造。これが創建当時の伽藍の中心なのだろう。

現在は、山上の大観音堂がメインになっているためか、本堂付近はすこし寂れた感じだ。

本堂の右側には礼拝所という堂があり、内部には七福神などが祀られていた。

本堂の左側には鐘堂が回廊で繋がっている。そしてその奥にはやはり緑色の屋根の愛宕堂が見える。

鐘楼の前には地蔵堂。

本堂に参拝したら次は山上伽藍へと移動だ。