赤田大仏(長谷寺)

(秋田県本荘市)

 

赤田大仏は全高9mの大仏で、重層の大仏殿に納められている。なんて言われたら、いやが上にも期待が高まってしまう。この表現にウソはないけれど、過大な期待を持ってはいけないのがこの赤田大仏なのだ。

今回は2回目だし、すでに日が暮れたので、ただ立ち寄るだけである。寺の様子が変わっていないかチェックするのが目的だ。

本荘市郊外、谷あいの田舎道を進んでいくと、赤田大仏の参道の入り口に着く。杉林が続いていて、なかなかいい雰囲気だ。

参道を一気に登り、境内に入ると巨大な大仏殿が見えてくる。しかも2層には欄干が巡っており桟唐戸の開口部があるではないか。うまくすれば2階があるか、悪くても開口部を開いて大仏の顔が拝めるという仕組みがあるはずだ。初めてこの寺に来たときの興奮は今でも忘れられない。私は大仏殿に飛び込むと狂ったように2階へと登る階段を探した。

しかしいくら探せど、階段や梯子を見つけることはできなかった。写真をよく見れば、2階部分の欄干の高さが妙に低いことがわかるだろう。ダミーなのだ。

それでも1階の小屋組みの中にメンテナンス用の通路があるのではないかとか、壁が二重になっていて隠し階段があるのではないかとか疑って、30分くらい探したものである。初めて来たときは‥‥。

もしあなたがこのサイトをこれからも読み続ければ、この種のダミー2階建築に幾度となくお目にかかることになるはずである。

なお、堂内の大仏は立派なものだが十一面観音の立像で、どうも大仏という名前にはしっくり来ない。鎌倉の長谷寺の観音と形と言い大きさと言い、同じくらいと考えてもらえばよいだろう。さぁて、これであとは宿を探すのみ。(のはずだった。)